絶縁スイッチングレギュレータのフィードバックには1次側と2次側のフォトカプラが使用されます。
フォトカプラって何?
よくわからないからシミュレーションしてみたい。
フォトカプラのシミュレーションをしてみましたので、そういう悩みのある方に何かの参考になれば幸いです。
要するにフォトカプラって何?
フォトカプラこんなんですね。変な→とダイオードとバイポーラトランジスタがあるって感じですね。
構造や特性に関する解説はルネサスや東芝のサイトに載ってます。参照してみてください。
こちらのサイトにわかりやすく解説されており参考にさせて頂きました。
うーん。結局フォトカプラって何?ざっくり簡単に説明して!という方に一言でフォトカプラは何かを伝えます。
フォトカプラとは絶縁版のバイポーラトランジスタみたいなもん。
です。
バイポーラトランジスタであったhFEがCTRに変わったと捉えましょう。
$$I_C=hFE*I_B$$
これがバイポーラトランジスタの特性式ですね。ベース電流をhFE倍したものがコレクタ電流に流れます。
$$I_C=\frac{CTR}{100}*I_F$$
これがフォトカプラの特性式です。ダイオードに流れた電流IFがCTR[%]倍されたものがコレクタ電流ICに流れます。
ね。一緒でしょ。バイポーラトランジスタなんですよ。フォトカプラって。
トーシローはPC817がオススメ
この品番が定番のようですね。LTspiceにデフォルトで入ってます。また手に入れやすいです。共立エレショップのこちらでは44円で売っています。
以下サイトでデータシートが見れます。
http://www.kyohritsu.jp/eclib/OTHER/DATASHEET/OPT/pc817xnnsz.pdf
定番なのでネットに記事が多数あるのがいいですね。
シミュレーションしてみよう
まずはCTRを確認してみようじゃないか。
結論を言いますが、LTspiceのシミュレーションではデータシート通りのCTRの特性見れませんでした。ここは備忘録として残します。
データシートより切り抜いた特性は以下です。
ダイオードに流れる電流を上げていくとCTRは↑このように変化すると。条件はVce=5V。ふんふん。
LTspiceの回路図を以下のようにしました。
波形を表示する際に以下のようにCTRを計算します。
はい。結果です。
ん~よくわかりませんね。データシートと横並びにしましょう。
試しにIF=10mAのときのCTRは、300%に対して、実測は、、、130%。。。
全然違うじゃん!!なんでだよ!!!
うまく行かないとくっそ腹立ちますね。落ち着いて暖かいものを飲みながら作業しましょう。
落ち着け落ち着け。コレクタエミッタ間電圧とコレクタ電流の特性を見ようや。
こちらはちゃんと見れました。
データシートより切り抜いた特性は以下です。
LTspiceの回路図は以下です。はい。
そして結果。
どうですかね。この結果。
ぱっと見では各電流値の線形領域の傾きが再現されてないっぽいですね。
でもまぁIf=5mAくらいならまぁまぁって感じで。電流を大きく使わない想定で設計していたらシミュレーションとの差異はそこまで現れないような気がしますね。はい。
共立エレショップで売っている品番はPC817X3NSZ03と書いてあるので、これでしょうかね↓。
だったら5mA程度ならいいんですかね。うーん。
スイッチングレギュレータのフィードバックとして使用するイメージ
これは次回の検討になりますが、出力電圧のフィードバック回路のイメージをします。
はい。今日は以上です。最後までお読みいただきありがとうございます。
この回路を使ってフォワードコンバータを設計しました。そちらの記事も良かったら見てみて下さい。