みなさま、お疲れ様です。本記事はLLCコンバータを勉強する記事9回目です。
本記事はシミュレーションでLLCコンバータの出力電圧の周波数特性の負荷依存性を調べてみよう。という記事です。
LLCコンバータのプラント伝達関数ってどうなるの?
と悩まれている方の参考になれば幸いです。
伝達関数Gvf(s)がわからねぇって話
LLCコンバータの伝達関数はこの神書籍↓にとても詳しくプラント伝達関数Gvf(s)の導出過程が記載されております。
読みました。しかし私にはさっぱり理解できませんでした。悲しいですね。
本記事では、それをシミュレーションで確認してみます。
調べ方
PSIMを使います。具体的には以下回路です。
動作条件は以下です。
パラメータ | 値 |
---|---|
入力電圧 | 200V |
出力電圧 | 12V |
共振周波数 | 12kHz |
回路定数は以下です。
パラメータ | 値 |
---|---|
共振コンデンサ容量値Cr | 380[nF] |
漏れインダクタンスLr | 460[uH] |
励磁インダクタンスLm | 2.3[mH] |
巻き線比(N1/N2) | 10 |
どうやって測定するかと言うと、入力の周波数を揺らして、そのときの出力電圧の揺れを計測しています。
今回は負荷電力を25W~1kWにへ変化させたときのf-vの周波数特性を見てみます(Roを振ります)。
シミュレーション結果
結果を以下に示します。まずゲイン曲線です↓。
続いて、位相曲線です↓。
波形を見てわかることは、、、
- 負荷が軽くなると2次ポールが見えてきています。
- 負荷が重くなると1次ポールのように落ちていってます。
さてこれをどう制御したら良いのか?
こちらの文献の6.6節には軽負荷の2次poleを補償するために、3pole2zero補償器がいるよと書いてありますね。
To compensate this system, a compensator with one integrator, 2 poles and 2 zeros is used.
https://vtechworks.lib.vt.edu/bitstream/handle/10919/28982/Ch6.pdf?sequence=8 の P233より引用
負荷が大きい時はそんな気にしなくていいよと。2次極が現れる軽負荷に合わせて制御を設計しろよ。という感じでしょうかね。
というわけでLLCコンバータの伝達関数をシミュレーションで確認しました。って記事でした。
何かの参考になれば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました!!!