三相4線式を整流器に通すと出力電圧はどうなる?

お疲れ様です。

本記事では

三相4線式の交流を整流器に通すと出力電圧はどうなるのか?

という疑問について、解説します。

3相4線式を整流器に通すイメージ図

では、始めます。

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交流電源の相電圧の√3倍になる

まず結論ですが、

この回路では交流電源の電圧(相電圧)に対して、出力電圧は√3倍になります。

線間電圧はこんな感じ↓で相電圧を合わせたものになり、ピーク値が√3倍になります。

1つ目の電源V1と2つめの電源V2とV1とV2の間の線間電圧のイメージ図

それを整流器に通すと単相交流と同じようにピーク値が取られます。

点線は負の半サイクルがダイオード整流で折り返されたものです。

すると、出力電圧は交流電源電圧(相電圧)に対して√3倍になる。ってことですね。

シミュレーションでの確認

シミュレーションで確認してみます。Qspiceというシミュレーターで確認しました。(Qspiceのインストール手順の記事はこちらです。)

シミュレーション回路図はこちらです↓。

C2,C3をGNDに繋げないとシミュレーションがうまく回りませんでした。

シミュレーション結果は以下の通りです↓。

100Vの電源電圧に対して、出力電圧は171Vです。まぁ約√3=1.732…倍されていることが確認できました。

中性線を省略したらどうなる?

中性線には電流が流れないので、中性線を省略してシミュレーションしてみました。

素子を右クリックして「Do not stuff」を選択すると素子をDisableに出来ます。

結果は変わりませんね。つまり、普通の三相交流と同じように中性線は省略しても良し。ってことですね。

はい、以上で本記事は終わります。誰かの参考になれば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました!!!