みなさま、お疲れ様です。
本記事ではオペアンプの反転増幅回路の動作原理について解説してみようと思います。
- オペアンプの回路を作ったけど、発振してる。
- 発振するのかどうかを確かめたい。
とお悩みの方の参考になれば幸いです。
【結論】出力を切って、揺らして前後のゲインを測定する
回路図でいえば、こんな感じです↓。
VoutとVRTNの間にAC0.1Vの信号を入れて、この信号を周波数でsweepします。
その後、Vout/VRTNでゲインと位相を出したら、安定性を確認できます。
なぜそれで測定できるのか?
大体のフィードバック制御しているシステムは以下のブロック線図で表せます。
「差分をA倍して、出力をβ倍してフィードバックしている。」といった感じですね。
差動増幅器も同じですね。
このシステムにおいて、以下の手順で安定性を判別出来ます。
一巡伝達関数とは
$$\small{
G(s)=Aβ
}$$
のことです。
これをナイキストの安定判別法と言います。
ナイキストの安定判別法については詳細は以下の記事で書いております。良かったら読んでみて下さい。
つまり、以下の図のイメージでAβの伝達関数の経路でボード線図を調べたら、安定判別が出来るってことです。
それを実際に回路シミュレーションしようとしたら、さきほどの回路図になるって感じです↓。
実際にシミュレーションしてみる
実際にシミュレーションしてみます。
シミュレーション回路の全体像を以下に示します。
これでシミュレーションRUNして、Vout/VRTNの波形をプロットすると以下のようになります↓。
このボード線図を見ると、位相余裕度(=ゲインが0dBのときの位相)は大体70degくらいあります。目安は45degあれば良いので、安定していると言えますね。
はい、こんな感じで本記事を終わります。
誰かの参考になれば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました!!!