みなさま、お疲れ様です。
LTspiceで”.step”コマンドを使って、パラメータスイープをした後にシミュレーション結果を見るときにちょっと困ったことがあったので、メモがてら書いておきます。
困ったことは具体的に言うと以下の2点です。
- 特定の条件だけ波形を出したい。
- 他のパラメータを変更して、何回かシミュレーションして、それぞれの結果を見たい。
同じように困っている方の参考になれば幸いです。
特定の条件だけ波形を出す方法
やりたいことを先に説明します。
例えば、以下のような回路で抵抗値Rをパラメータスイープしたとします。

そのときの電流を見てます。「R=1kΩの条件だけの波形を見たいな。」がやりたいことです。
やり方は簡単で波形Viewerで右クリック→Veiw→Select Stepsをクリック

すると、以下のような選択画面が出ますので、1kΩの条件をクリックしてOK。

はい、特定の条件だけが見えました↓。

別パラメータを変更して、過去の結果を見返したい
やりたいことは
例えば先ほどの回路図で”Vinを変更した後にもう一度、Vin=10Vのときの結果を見たい。”です。

「そんなのもう一度条件を戻して、シミュレーションしたら終わりじゃん。」
と思うかもしれませんが、結構時間がかかるシミュレーションだと、やってられません。
やり方としては「もとの条件の結果ファイル.rawと.logを別名で保存しておく。」です。単純ですね。
先ほどのシミュレーションでいうと、シミュレーションの結果ファイルが以下のように出力されています。

.logと.rawだけ、別名で保存しておきます。

この後、Vin=20Vに変えて、シミュレーションをしました。これでparam_sweep.rawはVin=20Vのときの結果に上書きされました。

10Vのときの結果が見たいときは10V.rawを読み出せば、終わりです。

ポイントは.logファイルも一緒に保存しておくことです。これがないと最初に説明した”特定の条件だけ波形を出す。”が出来なくなってしまいます。
仮に.logファイルの保存を忘れた場合でも別のlogファイルの赤枠部分にsweepした条件を追記して、logファイルと.rawファイルの名前を一緒にしたら、”特定の条件だけ波形を出す。”ことは出来ます。

なので、また一からシミュレーションを流すなんてことはしなくて大丈夫です。
はい、以上で本記事は終わります。
誰かの参考になれば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました!!!