【トランス】励磁インダクタンスと漏れインダクタンスの測定方法

みなさま、お疲れ様です。

本記事ではトランス(変圧器)の励磁インダクタンスと漏れインダクタンスの測定方法を説明します。そして試しにLCメータで実際測定してみます。

今回使用したLCメータはこれです。

励磁インダクタンスと漏れインダクタンスの測定方法がわからない。

という方の参考になれば幸いです。

結論を先に言ってしまえば、

励磁インダクタンスは片側をオープンにして測定する。
漏れインダクタンスは片側をショートして測定する。

だけです。では、始めます。

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まず普通のリアクトルのインダクタンスを測定してみる

まずトランスに行く前にLCメータってどう使うの?という人に向けて、単純なリアクトルのインダクタンス値を測定してみます。

測定回路図はこうです↓。

実際に測定するとこうです↓。

普通にリアクトルの両端を摘まんでるだけです。

100μHのリアクトルを測定していますが、測定精度が悪いのか、そもそもばらついているのか、81μHとなっています。まぁまぁいいでしょう。こんな感じにLCメータは使います。

励磁インダクタンスの測定方法

測定方法はこうです↓。

一次側の励磁インダクタンスを測定する場合は二次側をOPENにして測定します。

二次側の励磁インダクタンスを測定する場合は一次側をOPENにして測定します。

実際に測定してみます。

630μHとなってます。そのくらいのトランスなので、OKです。

漏れインダクタンスの測定方法

測定方法はこうです↓。

漏れインダクタンスは一次側の漏れインダクタンスと巻き線比分だけ一次側へ換算した二次側の漏れインダクタンスが見えます。

式にするとこんな感じになります↓。

$$\small{
Lr=L_{r1}+\left(\frac{N_2}{N_1}\right)^2L_{r2}
}$$

Lr:合計の漏れインダクタンス
Lr1:1次側漏れインダクタンス
Lr2:2次側漏れインダクタンス
N1:1次側巻き線数
N2:2次側巻き線数

巻き線比が1:1の場合は単純に1次側と2次側の漏れインダクタンスの合算が見えます。

実際に測定してみます↓。

あっれぇ。ほぼ0。測定器の制度の問題かな。全然見えない。手巻きだからそんなはずないのに。

まぁまぁそんなこともあるでしょう。みなさまはもっとちゃんと測定したい場合はもうちょっと精度の細かい測定器を使いましょう。

要するに

励磁インダクタンスは片側をオープンにして測定する。
漏れインダクタンスは片側をショートして測定する。

です。そんだけです。

はい、最後上手く測れませんでしたが、本記事は以上となります。

何かの参考になれば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました!!