【トランス】センタータップトランスの注意点

みなさま、お疲れ様です。

過去にセンタータップトランス利点を解説しましたが、

本記事ではセンタータップトランスの注意点を解説しようと思います。

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センタータップトランスは2次側整流回路にかかる電圧が大きくなる

はい、早速結論ですが、

フルブリッジトランスと比較するとセンタータップトランスは2次側整流回路にかかる電圧が大きくなります。

前回と同様にLLCコンバータを例に説明してみます。

フルブリッジトランスの場合

通常トランスを使った場合は以下の図のような回路です。

2次側整流素子が4つ

わかりやすくするために

  • 巻き線比は1:1
  • 共振周波数でスイッチング

とします。

その場合、Q1/Q2のON/OFFの状態で二次側トランスに現れる電圧がVin – 0Vか0V-Vinになります。

そのときに整流ダイオードにかかる電圧は最大でVinになります。

まぁそりゃそうだろ。って話です。

では次にセンタータップトランスの場合を考えます。

センタータップトランスの場合

センタータップトランスを使った場合は以下の図のような回路です。

2次側整流素子が2つに減るのがセンタータップトランスの利点

まずQ1がONのときを考えてみます。

このとき2次側トランスの2つにそれぞれVin – 0Vの電圧がかかっています。そして上側のダイオードがONして、下側のダイオードはOFFしています。

このときに下側のダイオードにはVin – Vinの2×Vin電圧がかかっていることになります。

同じようにQ2がONしたときは下側のダイオードがONして、上側のダイオードはOFFしています。

このときに上側のダイオードには同様に2×Vin電圧がかかっていることになります。

つまり、フルブリッジトランスと比較するとセンタータップトランスは2次側整流回路にかかる電圧が大きくなります。

って話ですね。

はい、本記事はこれで終わります。誰かの参考になれば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました!!!