皆様、電子回路シミュレータに何を使っていますか?私は今までLTspiceを使っていました。ところがつい先日Pspiceが無料で使えるということを知りました。(遅い!)
cadence製のシミュレータをカスタムしたものだとか。おぉーそいつぁすげぇ。LTspiceよりいいんじゃん!!でも使用素子に制限があるとかそういうのでしょ?と思っていたら
全回路をサイズの制限なしに設計できます。
ママママジで!!!!???LTspiceから乗り換えだ!!!
ということで今回はPspice for TIのインストール手順と簡単な回路を使った動作確認を記事にします。これからspiceシミュレータを使ってみたいという方の参考になれば幸いです。
Pspice for TIのインストール手順
まずTIのアカウントを作成する必要があります。
こちらにアクセスします。すでにmy TIアカウントをお持ちの方はログインします。アカウントを持っていない場合は登録はこちらをクリックします。
ログインしたとして、「設計リソース」->「設計ツールおよびシミュレーション」をクリックします。
表示された画面の下の方へスクロールしていって、PSpice for TIをクリックします。↓
すると以下の画面が表示されます。↓
このページでずーっと下の方へスクロールしていった、リクエストをクリックします。
そうするとリクエストするのに色々個人情報を聞かれます。おとなしく明け渡しましょう。submittすると「リクエストありがと」画面が出ます↓。
しばらくするとメールが届きます。こちらにダウンロードページとインストール後の起動に必要なACCESS KEYが書いてあります。
メールからダウンロードページへアクセスします↓。ダウンロードをクリックします。
PSpice-For-TI_setup.exeがダウンロードされるので、これを起動します。
Cadenceと出るのがカッケェ。。。EmailとAccess Keyを記入します。Access Keyは先ほどのメールに書いてあります。
ノールックI Acceptします↓。
デフォルトのままでInstallしました↓。
待ちます↓。ひたすらに待ちます。
インストールが完了しました↓。早速起動してみましょう。
簡単な回路でシミュレーションを実行してみる
起動したらこんなん出てきました↓。ユーザーエクスペリエンスを収集させてね。ですね。お断りです。
起動後の画面↓。
File->New->Projectで新規プロジェクトを作ってみます↓。
Project Name:test ありきたりです↓。
AnalogGNDSymbol.opjをベースにプロジェクトを作る。とりあえずOK。まぁ最初にGNDが配置されてるかそうでないかの違いとかでしょう↓。
OKしたあとの画面↓。
Designを作ってみましょうかね↓。FILE->New->Design
すると回路図エディタが表示されました↓。
まず回路図を書く前にエディタ画面上にマウスカーソルがある状態で「P」を押しましょう。すると以下のようなPlace Partと出てきます↓。
初回起動時にはここのPartとLibrariesが空の状態になっているはずです。インストール時にデフォルトで入っているLibraryをここに加えます。緑色の「+」ボタンをクリックします。すると以下のように表示されます↓。ここにある全てのOLBファイルを選択して開きます。
そうすると先ほどの画面のようにLibraryが読み込まれ、色んな回路symbolを回路図に置けるようになります。ここまでが準備です。
じゃあRCフィルタ回路でも作ってみましょう。
完成系はこんな感じです↓。
抵抗RとコンデンサCはAnalogライブラリの「R」と「C」から持ってきました↓。
電源はSOURCEライブラリの「VPULSE」を使用します。GNDは画面右のGNDマークをクリックしSOURCEライブラリの「0」を使用します↓。
適当にPARTを配置して「W」で各部品を結線します。そしたらPULSEでどういう電圧を入力するかを設定します。VPULSEを回路図エディタ上でダブルクリックします。するとVPULSEの設定画面が開きます↓。以下の画面のように設定しました。
設定としては10msec周期に5msec ON/OFFする波形でON電圧5V、OFF電圧0V。切り替わり時のスルーレートは1usecといった感じです。
あとはプローブを見たい電圧のところに置きます↓。
シミュレーション設定はここをクリックします↓。
今回の設定はこんな感じです↓。「Transient解析を100msec行います」ってだけです。
再生マークをクリックしてシミュレーションを実行します↓。
すると波形表示ソフトが起動して、シミュレーション波形が表示されます↓。黒背景だと見づらいですね。
白背景にして太くしました↓。ToolsのOptionで設定できます。
うん。いいですね。
まとめ
Pspice for TIのインストール手順と簡単な回路のシミュレーションをやってみました。TIにアカウントを作らないといけないという手間はありますが、本来有償のPspiceが無料で使用できるので手間は惜しむ価値はあるかと思います。
以上です。何かの参考になれば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました!!!